Wondershake 開発者ブログ

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WWDC16 キーノート発表内容のまとめ

こんにちは、iOSエンジニアの藤井です。

現地時間13日の朝に行われたばかりのWWDC 16のキーノートで発表された内容のうち、注目すべき点を速報っぽく簡単にまとめました。

watchOS

watchOSは3が発表されました。

  • アプリの起動速度が爆速の7倍に。メモリとバックグラウンド更新を活用して実現。
  • アプリにすぐにアクセスできるドック機能も追加。
  • 手書き入力の強化。アルファベットだけでなく漢字(中国語)にも対応してます。
  • SOS発信機能。長押しすることで自動的に警察や登録しておいた家族などに自身の位置などを送信。
  • その他エクササイズ系の機能充実。

と3になってやっとそれらしい機能が充実してきたかなという印象。

tvOS

Apple TVに入っているtvOSは主にSiriの進化。文章での音声検索が相当優秀になったとのこと。 他には、シングルサインオン機能で、iOS側でログインしていればApple TVでも自動でログインされ、ID/Passwordの入力が不要になります。

macOS

OS Xは噂通りmac OSへ改名。ここ数年のカルフォルニアに関する固有名詞を付けるルールは引き継がれ、Sierraとなりました。 元ネタはシエラネバダ山脈のことかな。

主な追加機能としては

  • Siri Mac版がついに登場。ファイル検索をしてくれるなどよりアシスタントっぽくなりました。
  • オートアンロック機能。Apple Watchで画面ロックを解除できるようになりました。
  • クリップボード共有機能。Macでコピーした文章などをiPhoneで貼り付けできるように。またその逆もしかり。
  • iCloud経由でファイル間共有の強化。
  • Macのハードディスクが一杯になった時に不要なファイルを自動で整理して空き容量を増やす便利機能もしれっと追加。
  • Apple Payでの支払い。ブラウザ上でApple Payボタンを利用する際に手元のiPhoneで認証すればそのまま支払いできる。

辺り。

iOS

iOSはついに10へ! ということで10の機能更新が行われました。

  1. Notificationやコントロール機能の充実。3D Touchで更に情報を引き出せるようになったり、返信周りがかなり拡充されたのでもはやアプリを開かなくても用が済むように。

  2. Siriのサードパーティへの開放。Siriがサードパーティのアプリと一部連携できるようになり、WeChatのメッセージに返信したり、Uberを呼んだりできるようになりました。

  3. キーボードがよりインテリジェンスに。Deep Learningによる予測変換で会話の流れを読んで変換候補を出してくるようになりました。単純にテキストの候補だけでなく現在位置や電話帳、スケジュールなどを候補に出したり登録したりといったことができるようになります。ちゃんとワークすればかなり便利そうな予感。

  4. 写真アプリも更新。顔や場所などを認識して自動でカテゴリ分け、ロードムービーまで生成してくれるようになりました。Googleフォトやショートムービー作成系アプリを一気に倒しにきてる感。

  5. 地図アプリもスケジュールなどから行く場所を予測して表示などができるように。ナビもちょっと優秀になりました。

  6. ミュージックアプリはデザインの一新。一応使いやすくなったとのこと。

  7. Newsアプリも同じくデザインの一新。ミュージックアプリ同様Boldのフォントを使ったデザインを押し出していく様子。

  8. 日本だといまいち馴染みの薄いHome KitはHomeアプリとして登場。手元のアプリひとつで家のもの全てが操作できるように(したい)。

  9. 電話も更新。留守番電話のメッセージの書き起こし(beta)やサードパーティーで提供されている電話機能と繋げて電話できるように。

  10. メッセージアプリは大幅アップデートで、サードパーティーで提供されているようなおもしろ機能を一通り追加。そしてメッセージストアを用意して開発者へ開放、スタンプなど拡張機能を自由に追加できるように。

Swift

Swift関連ではSwift playgroundsというiPadアプリが登場。小学生くらいの子どもたちが楽しくSwiftやプログラミングを学べる仕組みが用意されているようです。子ども向けながら、大人の初学者でも利用できそうなくらいの作り込み。

まとめると

watchOS, tvOS, macOS, iOSという4種類のOSとそれが入ったデバイス間でのスムーズな連携の強化が今回のテーマの一つのように感じられました。前バージョン辺りからその傾向はありましたが、今回もオートアンロック機能やクリップボード共有、Apple Payでの支払いなど、今まで欲しかった連携機能が欲しい形で追加されています。どれか一つのOSやデバイスに集約するのではなく、それぞれに役割を与えて連携させていくという考えた方は個人的に好感が持てます。 他では、Siriとそれに付随するDeep Learning機能の追加、今まで開発者へ開放されていなかったAPIの部分開放辺りが注目すべき点でしょうか。

4つの新しいOSの開発者プレビュー版は本日から利用開始とのことで、早速触ってみようと思います!